8000系 南海線のニュースタンダード |
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撮影日:2012年7月21日 撮影場所:紀ノ川〜和歌山市間
2008年春にデビュー。車齢40年を超えるグループも存在する鋼製車7000系の代替車両として、1000系をベースに製造された次世代の一般車。「すべてのお客さまに快適な車両」をコンセプトに1人当たりの着席幅を拡大し、ユニバーサルデザインの採用や床面高さを低くするなどバリアフリーの推進を図る一方で、車両メーカーの標準品、標準工法採用によるコスト削減に取り組んでいる。
走行機器類に関しては1000系6次車で採用されたモノリンク式台車や全電気ブレーキが踏襲され、1000系との併結も可能となっている。
外観は製造メーカーである東急車輛の標準車両構造が採用され、1000系とはやや形状が異なる。前照灯は貫通扉の上部に配置され、前面形状はストレートになった。行先種別表示器にはフルカラーLEDが初採用されている。
車内でも座席がメーカーの標準品である片持ち式オールロングシートとなり、FRP製の大型そで仕切りと2‐3‐2人に区分する立ち席ポスト(握り棒)が設けられた。車端部のクロスシートは廃止され、妻窓が設置されている。窓はUVカットグリーンガラスとなっているが、カーテンは省略されていない。内装はシートの色が従来のグレーから茶色(優先席は青色)に変更されたほか、ドアは金属地肌のまま、出入口部の床材は黄色とするなど視認性向上に努めている。
製造後すべての車両が南海線で用いられてきたが、2024年10月より一部の車両が高野線に転属し、高野線系統でも運行されるようになった。
車 内 | ||
運 転 台 | ||
台 車 | ||
主 要 諸 元 表 | ||
最大長 | 20765mm(先頭車) 20665mm(中間車) |
最大幅 | 2820mm |
最大高 | 4140mm(先頭車) 4050mm(中間車) |
車 体 | 軽量ステンレス製 |
性 能 | 設計最高速度120km/h 加速度2.5km/h/s 減速度3.7km/h/s(常用) 4.0km/h/s(非常) |
集電装置 | シングルアームパンタグラフ PT-7144-B |
台 車 | モノリンク式ボルスタレス台車 SS-177M(M車) SS-177T(T車) |
主電動機 | 三相かご形誘導電動機 MB-5091-A2 180kW×4 |
駆動装置 | WN継手式平行カルダン 歯車比98:15=6.53 |
制御装置 | VVVFインバーター制御 IGBT VFI-HR-1420Q |
制動装置 | MBSA形デジタル電気指令式電空併用ブレーキ 応荷重・直通予備ブレーキ付き |
補助電源装置 | ダイレクト変換2レベルインバータ 75kVA |
車 両 編 成 表 | ||
Mc1+ T1 + T2 +Mc2 8005+8805+8855+8105 8006+8806+8856+8106 8007+8807+8857+8107 8008+8808+8858+8108 8009+8809+8859+8109 8010+8810+8860+8110 8011+8811+8861+8111 8012+8812+8862+8112 8013+8813+8863+8113 |
Mc | M | Tc | T | 計 | 所属 |
18両 | − | − | 18両 | 36両 | 住ノ江検車区 |
Mc1+ T1 + T2 +Mc2 8001+8801+8851+8101 8002+8802+8852+8102 8003+8803+8853+8103 8004+8804+8854+8104 |
Mc | M | Tc | T | 計 | 所属 |
8両 | − | − | 8両 | 16両 | 小原田検車区 |
個 人 的 評 価 | ||
ストレートでちょっと物足りない気はしますが、まずまずの顔つきといったところでしょうか。1000系が凝りすぎていて、連結時の貫通作業がしにくかったでしょうし、コストダウンが至上命題ですからこんなものでしょう。性能は連絡橋の上り勾配でも楽に110キロを出すほどなかなかのものです。